【ModRetro Chromatic実機レビュー】Analogue Pocketがあっても買う価値はある?

ゲーム

2025年12月、私はこんな記事を書きました。

じゃあ結局、2025年時点でのGB/GBCの最強プレイ環境ってなんなのさ?|実機カスタムとFPGA互換機のお話
最新のハイエンドなゲーム機が発売されても、昔のドット絵のゲームに結局戻ってしまうことってありませんか?特に初代ゲームボーイのような「縦型の小型ハード」は、重厚感や無骨さもありながら、持った時の収まりも良く、ちょっとした隙間時間に遊ぶのに最高…

純正ゲームボーイのIPS液晶カスタムからFPGBC、Analogue Pocketなどを比較して、最終的にAnalogue Pocketが最強なんじゃね?という結論に至った記事です。

当時、ModRetro Chromaticは未所持。正直なところ、Analogue Pocketがあれば十分では?と思っていました。

——すべてはyoshitendoさんの一言から始まった——

2025年12月、上記の記事を書いたところ、yoshitendoさん(@yoshivesmovie)からこんな返信をいただきました。

いや~本当に絶対に良さそうなので、絶対に絶対に買った方が絶対に良いのですが絶対。絶対ね。お金がね~絶対的に絶対数のお金が絶対足りなくて絶対足りないじゃん。絶対にね。

……なんて思いながら、ずっとChromaticが気になっていました。

それから約10か月。

実際にChromaticを手にしてみた結果、私の評価は、、、、

あ~~~~これは絶対買って良かったヤツだわ。

しかも、気づけばAnduril版1台にクリアモデル3色、合計4台が手元にある始末。なんで?

今回は、実際にChromaticを購入して使ってみた感想と、これまで所有・カスタマイズしてきたGBC、DMGC、GBPC、FPGBC、Analogue Pocketとの比較を交えて、レビューしていきたいと思います。

ちなみに先に結論を言ってしまうと、Analogue Pocketに対する評価が下がったわけではありません。

両方最高なんです。困ったことに。

なぜChromaticを購入したのか

そもそもの購入きっかけは、冒頭に書いた通り、yoshitendoさんにChromaticは実際に触らないと良さが分からないと言われたこと。その言葉がずっと頭に残っていました。

ただ、当時はお金がない。普段からゲーム機ばかり買っているから当然です。いくら欲しくても我慢していたわけです。ところが年末にAnduril版が登場。いやぁ、さすがにこれは買うでしょ。デザインがあまりにもカッコいい。ひとめぼれでした。

Anduril Chromatic + Porta Pro Bundle
Each Anduril Edition Chromatic is finished by hand in America with Cerakote, the same ultra durable ceramic-polymer form…

ということで、2025年12月にAnduril版を購入。2026年夏に発送予定だったのですが、10月になってもまだ発送されず。支払いはとっくに終わっているのに、本体はまだ手元にない。

そんな状況で、今度はクリアモデルが発表されました。え……クリア?クリアシェルなの?……クリアはだってほら……買うしかないじゃん。

Chromatic + Tetris Bundle
Chromatic plays all your Game Boy® and Game Boy Color® cartridges on real hardware. Pop in AA batteries and slide in rea…

結局クリアレッドとスモークを注文。ところが販売元側の不手際があり、結果的にこの2台は無償提供されることになりました。もしかして、ModRetroは神か?

さすがに申し訳ないので、クリアグリーンを正規購入することに。だってほら、ポケモンといえば赤・緑だし、どうせならカートリッジ挿して並べたいじゃん!!!

そんなわけで、Anduril版に加え、レッド、グリーン、スモークの4モデルを揃えることになりました。

バッテリーやケースの付属品も一緒に買ったので、届いたときの絵が圧巻すぎる・・・

なんだこの絵面、こどオジ版テレタビーズかなんかか?

Chromaticを各ハードと比較してみた

持った瞬間に分かる、懐かしいサイズ感

Chromaticを初めて手に持ったとき、真っ先に感じたのは懐かしさでした。新しいゲーム機なのに、めちゃくちゃ懐かしい。

まず本体の横幅が、昔のゲームボーイカラーを思い出させるサイズ感なんです。手のひらへの収まり方、ボタンの位置、背面の電池収納部分の膨らみ。ああ、ゲームボーイカラーってこんな感じだったよね、と自然に感じられるのが非常に良い。

もちろん、実物は現代の技術で作られた高品質なゲーム機です。でも握っていると、昔遊んでいたゲームボーイカラーの感覚がよみがえってくるんです。Analogue Pocketは現代的なガジェットとして完成されていますが、Chromaticは懐かしいゲーム機としての完成度が高い。ここが決定的に違うと感じました。

ディスプレイは文句なし。ただし初見の感動はAnalogue Pocketが上

Chromaticには160×144ドット、2.56インチのバックライト付きIPS液晶が搭載されています。これが非常に綺麗。特にドットの映り方が素晴らしく、ゲームボーイカラーのゲームを遊ぶために作られた画面だと感じます。

輝度も十分で、明るい屋外でも設定を上げれば問題なくプレイできました。ただし、初めて画面を見たときの衝撃はAnalogue Pocketの方が上でした。あの大画面・高解像度のディスプレイを初めて見たときの感動は、今でも忘れられません。

今手元にあるGBC互換機たちで画面を比較してみました。

左からChromatic、Analogue Pocket、IPS液晶化したGBC、FPGBCです。すべて輝度最大で撮影しています。

Chromaticは若干色が薄く感じましたが、プレイ中に気になるほどではありません。むしろ、今回比較した中ではドットの粒立ちが一番はっきりしていて、オリジナルのGBCに近い感覚で遊べます。

一番比較のしがいがある、IPS液晶化したGBCは、ドット感を再現する表示モードを使わない状態だと、かなり滑らかに見えます。今回使っているFunnyPlayingのQ5 IPSと比べると、この見え方の違いは感じました。

じゃあChromaticの液晶が劣っているのかというと、そんなことはありません。実際に遊んでみても、画面の綺麗さに決定的な優劣があるとは感じませんでした。Chromaticには、GBCらしいドット表現を、明るく綺麗な画面で楽しめる良さがあります。 この粒立ちが好きな人には、かなり刺さると思います。

一方、Analogue Pocketとの比較では、初めてあの画面を見たときの感動が今も残っていますが、やっぱり大きな画面でパキッと見えるのは強いですね。画面の大きさと見やすさで選ぶなら、個人的にはAnalogue Pocket一強です。

FPGBCも画面は大きくて見やすいのですが、全画面表示では整数倍での拡大にならないため、よく見るとドットの大きさがところどころ不揃いになります。X4モードなら均等なドットで表示できますが、その分、表示領域は小さくなります。大きさを取るか、ドットの均一さを取るか。遊んでいるうちに慣れるものの、ここは少し残念なポイントです。

十字キーとABボタンはChromaticが好み

十字キーはChromaticの方が少し深めに押し込める印象です。押した感触がしっかりと指に伝わってくるので、個人的にはChromaticの方が好き。

もちろん、Analogue Pocketの十字キーが悪いわけではありません。ここは完全に好みの問題でしょう。ABボタンもラバーの反発感がしっかりあって好印象。

ただし、一つ気になるところもあります。ボタンを押すと、シェルとボタンが当たってパチパチとプラスチックの高い音が鳴るんです。操作音はAnalogue Pocketの方が静かだと感じます。

でも、まぁこの音がChromaticのおもちゃらしさを演出しているとも言えるんですよね。高級ガジェットとしての静粛性を重視するならAnalogue Pocket。でもゲーム機らしいポップな感触が好きならChromaticって感じで好みでわかれそう。

サウンドは両方とも最高

音質については、はっきり言って甲乙つけがたいです。ChromaticもAnalogue Pocketも、音の迫力、クリアさともに素晴らしい。普段のゲームプレイで音量不足やノイズが気になったこともありません。個人的には両方とも文句なし。

ただし、音量調整が回転ホイール式なのはChromaticの方が好きです。昔のゲームボーイと同じようにホイールを回して音量を調節する。この操作自体が懐かしいんですよね。

カートリッジの安定性はChromaticが優秀

ここは実用面でChromaticを高く評価しているポイントです。Analogue Pocketは、GB/GBCカートリッジを挿したときに、Chromaticのようにカートリッジの側面を深く覆う構造ではありません。

実際に私の環境では、持ち運び中にカートリッジがずれてしまい、それに気づかず起動してフリーズすることが何度もありました。

一方、Chromaticにはカートリッジの側面を支えるガイドがあり、しっかり収まります。本体を揺らしてみてもゲームがフリーズすることはなく、今のところ同様のトラブルも起きていません。私が使った範囲では、カートリッジの保持安定性はChromaticの方が上です。

実際にゲームで遊んでみた感想

Chromaticの良さは、ゲームを始めるまでの体験にもあります。カートリッジを差し込み、電源スイッチをカチッとスライドさせる。

これですよ、これ。昔のゲームボーイで遊ぶときの儀式です。

GBとGBCでソフトを入れ替えても、特別なモード切替や設定は必要ありません。右側面にはメニューボタンもあり、ゲーム中に輝度などの調整ができます。直感的で分かりやすく、特に不満はありません。

実際に動作確認したソフト

今回、以下のゲームやカートリッジを試しました。

タイトル・機器確認結果
付属のTetris正常動作
初代ポケットモンスター 赤正常動作
ポケットモンスター クリスタル正常動作
EverDrive-GB X7正常動作

EverDrive-GB X7も問題なく起動し、通常のゲームプレイまで確認できました。また、通信ケーブルを使ったポケモン交換もできました。通信相手の機種の組み合わせについては、IPS液晶化した実機、Analogue Pocketとまでは確認が取れました。

GBCをカスタマイズするくらいならChromaticを買った方がいい?

私自身、これまでGBCのIPS液晶化やGBPCの製作など、いろいろなカスタマイズをしてきた経験から申し上げると・・・・

ゲーム機を改造することが目的でないなら、完成品を買った方がいいと思います。

例えば、IPS液晶のGBCを一台作ろうとすると、ざっくり次のような費用がかかります。

項目概算費用
中古GBC本体(ジャンク)5,000〜6,000円
シェル・ボタン・ラバー等約3,000円
IPS液晶約8,000円
合計約16,000〜17,000円

これに工具や電源周りの部品、作業時間が加わります。部品の品質や中古基板の状態によっても費用は変わります。

一方、Chromaticのクリア版は、2026年10月時点で本体が約2万6,000円台。純正の充電式バッテリーを追加すると3万円を少し超える程度です。もちろん、改造GBCの方が安く済む場合もあります。

でも、中古基板の故障リスクや液晶・ラバーの当たり外れ、部品の組み付けや調整の手間まで考えると、私はChromaticに追加のお金を払う価値があると思います。

ただし、改造そのものを楽しむなら話は別。GBPCの小ささは今でも魅力ですし、DMGCのような初代GBの無骨な姿に憧れるのも理解できます。もっとも、DMGCはレンガブロックみたいな筐体に惚れ込んだ人間が踏み込む世界です。実用性だけで比較するものじゃありませんが・・・(笑)。

Anduril版とクリア版。パッケージからして別物

Anduril版とクリア版を並べてみると、パッケージデザインからしてまったく異なります。Anduril版は黒を基調としたシンプルで高級感のあるデザイン。

対してクリア版は、虹色のロゴやカラフルなイラストを使った、おもちゃらしさ満点のデザインです。

付属品は基本的に共通で、テトリスのカートリッジと単3電池が付属します。筐体についても金属製のAnduril版と透明プラスチック製のクリア版では、手に持ったときの印象が異なります。

クリア版の方が軽いですが、ゲームプレイの快適性に大きな違いがあるとは感じませんでした。むしろ所有欲の問題です。Anduril版はカッコ良すぎて飾っておきたい。傷を付けたくないので酷使しにくい。だから、気軽に遊ぶためのクリアスモークが欲しかったわけです。

なお、筐体のボタン印字が長期使用で摩耗する可能性は気になっています。現時点で自分の個体に目立つ摩耗は確認していませんが、実際の使用者からの声だと、長期的に使用することで擦れて印字が薄くなってしまうという声がありました。まぁそれはそれで経年変化として、かなり良い味になりそうですが・・・!!!

もちろんChromaticにも欠点はある

ここまで褒めてばかりですが、Chromaticにも気になるところはあります。

ステートセーブやスリープ・再開機能

Chromatic本体には、Analogue Pocketのように手軽にゲームの状態を保存したり、スリープから再開したりする機能がありません。基本的にはゲーム内でセーブして電源を切ることになります。

これは現代の携帯ゲーム機として考えると、明確に不便です。

GBAのソフトが遊べない

ChromaticはGB/GBC専用機なので、GBAカートリッジは使用できません。GBAまで遊びたいなら、Analogue Pocketの方が適しています。

ただし、私はこの仕様に納得して購入しています。GB/GBCに特化した設計だからこその魅力もあるからです。

デザインの洗練度はAnalogue Pocketが上

これは完全に個人の好みですが、外観の統一感ではAnalogue Pocketの方が優れていると思います。Chromaticはメニューボタンの配色や背面ネジの色など、細部が少し賑やかに感じられます。

もっとスタイリッシュに仕上げる余地はあったのかもしれません。ただ、その少しポップな見た目こそChromaticの魅力とも言えるわけですが。

Analogue PocketとChromatic、結局どちらがいいのか

Analogue PocketとChromaticのどちらか一台を選ぶなら、どうするか。

これはどちらか一方を選ぶのは無理ですね・・・。どっちもよいが結論です。

両方買ってください。買ってね。買うの!!!の!!!

冗談みたいですが、実際に両方触ってみると、まったく違う魅力があるんです。

Analogue Pocketは画面が大きく、デザインに統一感があり、GBAにも対応しています。ソファーやデスクでじっくりゲームを楽しみたいと思わせるゲーム機です。

一方、Chromaticは手に収まるサイズ感やポップなデザインが素晴らしく、なぜか外に持ち出したくなります。子どもの頃、友達と黄色や水色、クリアパープルのGBCを持ち寄って遊んだことを思い出すんですよね。

あの頃、ゲーム機はゲームを動かす道具であると同時に、友達と遊ぶための道具でもありました。Chromaticを持っていると、また友達と公園に集まってゲームを遊びたいと思うんです。まぁそんな友達はもういないんですけどね、ははは。

Analogue Pocketは、ゲームを楽しむための上質な道具。

Chromaticは、ゲームで遊ぶこと自体を楽しませてくれるおもちゃ。

この表現が、私には一番しっくりきます。どちらが優れているかではなく、ゲーム機としての楽しませ方が違うんです。だーーーかーーーらーーー、迷ったら両方買ってくださいね。

Chromaticはどんな人におすすめ?

IPS液晶に交換したGBCで十分満足しているなら、無理に買い替える必要はありません。そもそも、ゲームが遊べて画面が綺麗ならそれでいいという人もいるはずです。

でも、ゲーム機そのものの質感や操作感、デザイン、所有する満足感に価値を感じる人なら、Chromaticは強くおすすめできます。特にAnalogue Pocketが刺さった人には、一度触ってみてほしい。似ているようで全然違うハンドヘルドコンソールでした。

まとめ:Chromaticはゲームボーイカラーの一つの完成形

これまでGBCを何度も改造してきました。

画面を綺麗にしたり、シェルを変えたり、小型化に挑戦したり。そんな経験をしてきた私から見ても、Chromaticは単に完成度が高いというレベルではありません。

ゲームボーイカラーというゲーム機の、一つの完成形だと思います。

もちろん完璧ではありません。ステートセーブがないことは不便ですし、Analogue Pocketには別の優位性があります。でも、そんなことは関係なく、Chromaticは一つの製品として見事に成立しています。

以前の私は、Analogue Pocketがあれば十分だと思っていましたが、今、その頃の自分に声をかけられるなら、こう言います。

黙って買っとけ。お前は何のために働いているんだ?おとなしくゲーム機で散財しろ。触れ、感じろ。買え。

・・・・・・まあ、そうやってゲーム機がどんどん増えていくわけですが。困ったものですね。本当に。でも、買ってよかった。

Chromatic、最高です。

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