iPod Classicのtype-C化とBluetooth化をした話

iPod

2024年にもなって、iPod Classicのカスタマイズをすることになるとは思ってもいませんでしたが、一定数の方から反響があり需要がありそうなので作業内容や費用などの情報をまとめておこうと思います。

必要なもの一覧

以下に、カスタムするうえで必要なものを記載しておきます。

  • iPod Classic本体
  • iPod Classicカスタム用のMod基板セット
  • microSDカード×2 (任意の容量)
  • 分解用の工具 (特に薄板の金属ヘラはマストだと思います。)
  • 両面テープと絶縁テープ
  • はんだセット (はんだ・はんだごて・リード線・フラックス) ※1

※1 別途記載しますが、Type-Cからの通信を行わない場合はんだ作業は不要になります。

iPod本体に関してはメルカリやハードオフなどの中古品で用意しましょう。今回のMod基板と互換性があるのは第5世代から第7世代までですので、本体購入の際には対応している世代かどうかを注意してください。

カスタム用のMod基板はこちらのサイトから購入しました。

moonlit.market
Home of Classic Connect, a plug-and-play Bluetooth and USB-C kit for the iPod Classic and Video. We also sell a range of...

今回わたしは2000mAhのバッテリーやSDカードアダプタ、接着剤がセットのものを買っています。

分解用の工具に関しては、金属のヘラは絶対に準備してください。iPodの前面パネルと背面シェルの間に入れてこじ開ける際に使用します。

自分は下記のようなものを使ってこじ開けました。

Amazon.co.jp

取り付け作業方法

今回のカスタマイズに関しては、Type-CからのPC通信機能は搭載せずに、充電機能だけにしていますのではんだ作業は行っていません。公式のHPにはんだに関する情報が載っているので必要な方はそちらを参照ください。

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0676/1863/6044/files/instructions.svg?v=170206211

iPod Classic本体の分解

分解に関しては、私のブログなんかよりiFixitのページが事細かにまとめられていてわかりやすいです。これ見ればほぼ問題ありません。

iPod Classicのバッテリー交換
バッテリーの持ちが悪いですか?交換しましょう。

今回に関しては分解までできれば問題ないので、上記サイトの手順20まで行えばいいかと思います。

今回の一番の難所はこの本体の分解のところです。ここができればほぼできたといってもいいので、基板を傷つけないように慎重に分解していきましょう。

前面パネルと背面シェルが分解できると画像のようになります。バッテリーが載っている方(画像左)が背面シェルになっています。こちらはこれにてお役御免です。

前面パネルからバッテリーとタッチパネルのフレキを外す際に、コネクタロック部を上げて外しますが、この時に基板やコネクタに傷をつけないように気を付けて外してください。

Mod基板との接続

Mod基板のとりつけもさほど難しくありません。構成としては、下記画像のように背面のシェルに接着している基板と、MicroSDを2枚取り付けられる基板があります。

まずMicroSDをセットしましょう。お好きな容量のものを2枚までつけることができます。SDを挿入するときに結構力がいりました。壊さないように、しっかり遠くまで挿入してください。

上の画像のように各コネクタの位置に正しくフレキをさせたら、両面テープでバッテリーを背面シェルに固定しましょう。固定しないと、前面パネルを閉じた後で内部でカタカタと動いてしまうので、テープ固定は必須です。

最後に前面パネルの基板に各種フレキを挿込んでいきます。ホイールのフレキ、SDカード基板のフレキ、バッテリーフレキの3種類を方向を間違えないで差し込んでください。

SDカードが入っている基板もフレキを差し込んだらテープ固定しましょう。両面テープだとうまく固定できなかったので、私は絶縁テープで固定しました。閉じちゃえばわからないので、適当に固定しちゃってください。

最後にバッテリーフレキの端子を右下のコネクタ部に差し込んで接続は完了です。

ここまで出来たら、電源を入れて起動するかや、ホイールが動作するか、Bluetoothの動作などを一通り確認しておきましょう。

パネルとシェルの接着

最後に前面のパネルと背面のシェルを接着剤でくっ付けます。(写真撮り忘れちゃいました、許して)
接着剤はこのModキットに付属してきたものを使用しています。「GSE B-7000」というやつ見たいですね。

接着剤を塗る位置は前面パネルの方のみになります。背面シェルにはつけませんのでご注意ください。前面パネルの金属フレームの側面に少しずつつけて、金属フレームを一周するかたちで接着剤を塗ります。

この時にコネクタ挿入部に接着剤がついてしまわないようにしてください。接着剤を付け終えたら、背面シェルに前面パネルをはめ込んでしっかりと固定してください。そのまま約半日ほど荷重を加えて放置します。全体にまんべんなく荷重が加わるように、平たい板や、雑誌などを積み重ねておくのがいいと思います。

放置が終わったら、接着剤がパネルからはみ出ている部分は綿棒などに微量のIPAを付けてふき取ってあげるときれいに仕上がりました。

完成した質感・使ってみた感想

いやー、めっちゃ良いです。自分でカスタマイズした好きなガジェットを触っている時間は本当に至福のひと時ですね。

Bluetoothも問題なく動いてますし、Type-Cでの充電も問題なくできております。Type-Cでの充電は純正コネクタを差し込んだ時のようなバッテリー充電アイコンに変わりませんが、しばらく放置していると、バッテリーの容量が増えているので問題なくできております。アイコンが変わらないのはどうやら使用のようでした。全然気にならないので、特に問題ありませんね。

ひとつ残念ポイントがありました。車のカーオーディオとの接続ができないことが分かりました。私のカーオーディオは一応Bluetooth対応しているのですが、相性の問題なのかBluetoothのレシーバー側がこのiPodを認識してくれず・・・・残念。

それ以外のBluetoothヘッドフォンや、AirPodsとの接続は問題なくできました。

カスタムにかかった費用

以下にかかった費用の一覧を記載しておきます。結構お高い金額がかかりましたが、ロマンにはいくら投資しても0円なので実質無料でした(?)。

  • iPod Classic本体 6000円
  • カスタム用Mod基板一式 31000円 ※2024年4月時点のユーロ円レートです。
  • microSD 256×2枚 4000円

合計で40000円強ってところでしょうか。たっけぇ。

4万円でそこそこいい音楽プレイヤー買った方が・・・なんて考えてはいけません。
はんだや分解工具に関しては元から家にあるものを使用しているので今回の見積もりに含んでおりません。

まとめ

今回iPod Classicをカスタムして思ったのは、やはりBluetoothにすることでワイヤレスイヤホンが使えるのが本当に便利で快適なiPodライフを送れるなと実感しました。

スマホがあるんだからApple Musicにしたら良くない?ってのはその通りですし、そっちの方がどう考えてもプレイリストの管理や、お金的な面でも賢い選択だと思います。液晶もスマホのほうがキレイでみやすいし。

が、しかし、やっぱりiPod Classicって触ってて落ち着くんですよね。意味もなくホイールをクルクルしてアルバムのジャケットを高速で動かしたり、あの小ささに惚れ惚れしたり。そういうところに惹かれる方はぜひ一度チャレンジしてみると幸せになれると思います。

接着剤固定なので再度分解するのも、ヒーターで熱したらりIPA垂らしたりしたらすぐに開けれそうなくらい簡単なので、気が向いたらそのうち音楽の取り込みとかもType-Cでできるようにはんだ付けしてみようと思います。とりあえず今は動いてくれているだけで満足です。

今後はRockboxでも入れてより自分好みのiPod Classicにしてみようかなと思ってます。

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