ここ最近のブログ記事、気づけばGBA関連の話ばかりになっています。でも、それだけGBAというハードに強い魅力があるということでもあります。今遊んでも普通に面白いソフトが多いですし、思い出補正もあって、ふとした瞬間に無性に起動したくなるゲームが本当に多いんですよね。
ただ一方で、複数のソフトを持ち歩く手間やカートリッジの差し替え、高騰した実ソフトを出先でなくすリスクなど、昔ながらのカートリッジ運用には不便さもあります。そこで便利なのが、1本で複数のソフトを扱えるフラッシュカートリッジです。
実際に、わたしはこれまでKrikzz製のEverDrive GBAをかなり愛用してきました。コレがめっちゃ便利で感動しました。しかし運用の便利さには大満足だったものの、どうしても無視できない欠点がひとつありました。
それが───、「ボクらの太陽」シリーズを遊べないことです。
しかし、今回登場した「EverDrive GBA PRO」では、その弱点がついに解消されました。太陽センサーや加速度センサーまで内蔵した、まさにフラッシュカートリッジの完成形とも言える1本です。この記事では、実際に購入したEverDrive GBA PROを、EverDrive GBAやEZ-Flashとの違いも交えながらレビューしていきます。
EverDrive GBA PROとは
EverDrive GBA PROとは、Krikzz氏によって開発された、ゲームボーイアドバンス向けのフラッシュカートリッジです。
複数のGBAソフトを1本のカートリッジにまとめて管理・起動できるだけでなく、従来のGBA用フラッシュカートリッジでは対応が難しかった特殊機能搭載ソフトまで視野に入れて設計されている点が大きな特徴です。
開封&外観デザイン

注文したのが、1月末で到着が4月頭なので注文から到着までに2か月かかりました。2月の中頃に発送されて、約1.5か月での着弾。とても待たされましたが早速開封していきます。

パッケージはニンテンドーDSのカートリッジが入っているようなプラスチックケースに、フラッシュカートリッジ本体がはめ込みされている感じ。


カートリッジの前面には「PRO」の文字が書かれているのが旧版との違いですね。PRO版と旧版のX5mini版がパッと見て違いがわかりやすいようになっています。
機能説明
EverDrive GBA PROが高く評価されている理由は、妥協のないハードウェア構成にあります。
公式仕様として公開されている主なスペックは、以下のとおりです。
- コアプロセッサ:Max 10 FPGA搭載
- 搭載メモリ:40MB PSRAM(320Mbit)
- ロード速度:Instant ROM loadingに対応し、ロード時間を大幅に短縮
- 内蔵センサー:太陽光(Solar)、傾斜(Tilt)、ジャイロ(Gyro)の各種センサーに対応
- 時計機能(RTC):Isolated RTC搭載。ゲームごとに独立した時刻データを保持可能
- セーブステート機能:ゲームごとに最大98スロットまで保存可能
- メニュー呼出し:プレイ中でもセーブ、ロード、リセット、メニュー復帰が可能
- チート対応:mGBA形式互換。チートコードの読み込みとメニューからの適用に対応
- DS連動(Mode-B):ニンテンドーDSのダブルスロット機能専用の起動モードを搭載
- バッテリー監視機能:RTC駆動用バッテリーの電圧を監視し、寿命が近づくと交換を通知
- UIカスタマイズ:カスタムメニューテーマに対応
- 他機種サポート:ファミコン、GB、GBCのエミュレートに対応
EverDrive GBAでの欠点を克服
各種センサーを搭載
冒頭にも書いた通り、EverDrive GBAでは太陽光センサーが内蔵されていないため、『ボクらの太陽』シリーズを遊ぶことができません。これが本当に痛い。しかも『ボクらの太陽』は、ニンテンドーSwitchのバーチャルコンソールですら、いまだに遊べないタイトルです。ジャンゴやおてんこさまの「太陽ォォォォ!!」が聞けないことに、長いこと悶々としてきました。
『ボクらの太陽』シリーズは、太陽光をカートリッジのセンサーで感知し、その光の強さと連動しながら攻略していく、唯一無二のゲームです。この作品でしか得られない栄養素と日光があるんです!!!だからこそ、このゲームが遊べないフラッシュカートリッジは、私にとってどうしても完成形ではありませんでした。
同様に、『まわるメイドインワリオ』や『ヨッシーの万有引力』といった、ジャイロセンサーを内蔵したタイトルも、従来のフラッシュカートリッジではプレイできませんでした。

その点、EverDrive GBA PROは違います。各種センサーを搭載したことで、これまで実カートリッジへ差し替えなければならなかった特殊ソフトも、この1本で遊べるようになりました。
特に『ボクらの太陽』シリーズは年々かなり高騰しているため、ソフトを持ち運びたくない人や、貴重な実カートリッジの抜き差しを減らしたい人にとって、EverDrive GBA PROは本当に救いになるフラッシュカートリッジです。
DS連動モードにも対応

初代DSやDS liteには本体下部にGBAのカートリッジを挿し込んで、特定のDSソフトと通信する機能がありました。例えば、ポケットモンスタールビー(GBAソフト)から、ポケットモンスターダイヤモンド(DSソフト)にポケモンを送る際にはこの機能を使う必要がありました。

しかし、今回からゲーム起動時にモード切替の選択が可能っており、画像のように「Mode-B」を選ぶこととで・・・なんとGBAスロットの読み込みができるようになりました。


従来のEverDrive GBAではこの機能が搭載されていないため、DS側との通信機能は使うことができませんでした。しかし、今回からフラッシュカートリッジ側で起動モードを変更することで、最後に起動したROMをDS側が読み込むような切り替えモードが追加されたため、DS側とも通信が可能となりました。実際に確認してみると、正しくGBAにあるゲームデータを読み込んでいました。
EverDrive GBA PROで遊ぶには
エミュレータ機同様ではありますが、フラッシュカートリッジで遊ぶ際も所持しているGBAカートリッジからROMデータを吸い出す必要があります。必ず専用のツールなどを使用して吸い出したデータで遊ぶようにしましょう。
ROMイメージデータの吸出し
EverDrive GBA PROで遊ぶには、まず手元にあるゲームボーイアドバンス用ソフトのROMイメージデータを用意する必要があります。


私はカートリッジリーダーを使用していますが、それ以外にも様々なダンパーツールが出ているので、GBAのROMデータの吸出しができればどんなものでもいいかと思います。
microSDカードにROMイメージを保存
まずEverDriveで使用するmicroSDカードをFAT形式でフォーマットしてください。
その後、フォーマットしたmicroSDカードに「ROM」というフォルダを構成してください。

ROMフォルダに吸い出した「吸い出したタイトル.gba」というROMデータを入れたら、データの転送は完了です。
また、初回起動時にはファームウェアの更新のために公式HPより、最新のファームウェアをダウンロードしてmicroSDカード直下に入れておいてください。
画像の「edgba-pro-fw-v26.0106.efu」がダウンロードしたファームウェアになります。
EverDrive GBA PROの更新方法

GBA本体にEverDriveを挿して起動すると最初このような画面になるので、先ほどSDカード直下に保存したファームウェアをAボタンで選択するとアップデートが始まります。すぐ終わるのでお待ちください。
EverDrive GBA PROでゲームをプレイ
実際に遊んでみた感覚としてはほぼ完璧と言っていいと思いました。
センサー関係は特に問題なし!
ジャイロセンサーと太陽センサーはともに問題なく動作しました。ボクらの太陽だけでなく、まわるメイドインワリオも、ヨッシーの万有引力も遊ぶことができました。

部屋にあったLEDライトを直当てしてみたら、ちゃんと太陽センサーが動作したので感動しました。本当にありがとうございます。子供のころに戻ってもう一度シリーズの最初から冒険に出かけようと思いました。
ステートセーブとステートロードにも対応
これまたすごいのが、ステートセーブとステートロードにも対応しているというところです。

ゲームプレイ中に、Lボタン+Rボタンを同時押しすることで、EverDrive側のゲームメニューに遷移することができます。
Save Stateを選べば、直前まで遊んでいた状態でゲームの内容が保存されるので、ゲーム側でセーブをしていなくても場面セーブが可能となっています。またLoad Stateを選べば、Save Stateで保存していたデータを呼び出すことができます。
保存できるデータ数としては0~97までの計98スロットまで確認できたので、かなりの場面保存が可能となっています。めっちゃありがたい。
振動機能はなさそう
公式HPのマニュアルを読んだ情報では、振動センサーはなさそうなので「スクリューブレイカー 轟振どりるれろ」を遊んでも振動はされないようです(※ソフト未所持のため未検証です)。
どりるれろは個人的に遊んでみたいゲームのひとつではあったので、少し残念ではありますが、EverDriveのカートリッジ内部を見るとギチギチに部品が詰まっていたので確かに搭載は難しそうだと思いました。技術の進歩 or switchのVCに期待!
まとめ
色々と触ってみて、EverDrive GBA PROは「単にたくさんゲームが入るだけ」のお便利ツールではないことがわかりました。GBAという古いゲーム機の使い勝手そのものを、かなり現代的な感覚に引き上げてくれるのが大きいです。
まず、遊ぶタイトルをその場で切り替えられて途中で中断もしやすい。さらに、各種センサーにも対応しているおかげで、これまでは妥協が必要だったタイトルにも手を伸ばしやすくなりました。
実機ならではのゲーム体験はそのままに、不便だった部分だけをきれいに削ってくれる。そこが、このカートリッジのいちばん大きな強みだと思います。
特にゲームボーイミクロとの相性は抜群です。
もともとミクロは、カートリッジが本体とツライチに収まり、コンパクトに遊べるGBAとして非常に魅力的なハードです。だからこそ、カートリッジが本体からはみ出したり、何本も持ち歩く前提になると、その美しいミニマルな機能美が少し損なわれてしまいます。
その点、EverDrive GBA PROを1本挿しておけば、本体のコンパクトさを崩さないまま大量のタイトルにアクセスできます。小さな筐体の中に、遊びたいソフト群を丸ごと閉じ込めて持ち歩ける感覚はかなり特別でした。
価格は決して安くありませんが、GBAを実機で快適に遊ぶ環境を作りたいなら、買って後悔しにくいフラッシュカートリッジだと思います。

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